健康は『足』のケアから!

高齢者の健康維持にはフットケアも欠かせません。

足のむくみを改善するマッサージ

高齢者は、年々体が重くなり、動くことが億劫になる傾向にあります。そうなってくると、必然的に運動不足に陥り、足がむくむようなことも珍しくありません。また、むくみの原因はそれだけでなく、薬の副作用などで起きることもあります。

そこでぜひ行ってほしいのが、足のふくらはぎのマッサージです。足のふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれており、マッサージをすることで全身の血流を良くする側面もあります。マッサージをする際は、ソファなどに座って、片膝を立てた状態で、握りこぶしで下から上に向かってさするようにしましょう。むくみや足のだるさを感じる高齢者は、特にこのマッサージをされることをおすすめします。

高齢者に欠かせないフットケアの手順

高齢者は足から弱りやすく、一旦足が弱ってしまうと、歩行が困難になることが少なくありません。そこで、日頃からフットケアを施すことが必要です。特に視力の低下した高齢者は、自分の足先まで細かくチェックできないので、仮に重大な病変が生じていたとしても、なかなか気付けないのです。介護職は、先ず高齢者の足の甲から足裏まで細部にわたって観察しなければなりません。足指の間や爪にも注意を払います。浮腫や巻爪が見つかったら、速やかに医師や看護師に報告することが望ましいでしょう。

十分観察して異常が無ければ、洗浄の作業に移ります。荒れやすい肌でなければ、石鹸を用いて入念に洗いましょう。爪と皮膚の隙間や足指の間もくまなく丁寧に洗浄します。お湯で濯いで石鹸を落としたら、綺麗なタオルで水分を拭き取ります。水分が指の間に残っていると、水虫などの雑菌が繁殖するおそれがあるからです。清拭の後は、必要に応じて保湿クリームなどを塗布しましょう。特に硬い角質の踵やひび割れのある皮膚には満遍なく軟膏等を塗り込むことが大切です。

保湿剤の塗布が終わったら、軽くマッサージしてあげましょう。足裏や甲を揉むだけでなく、足指を折りたたんだり伸ばしたりすると、血行が良くなってリラックス効果があります。こうした一連の行為の間は、次に何をするか説明し、時々様子を聴くなど声かけが欠かせません。黙々と機械的にフットケアを施されると、コミュニケーションを求める高齢者はかえってストレスを感じることすらあるのです。

フットケアは単に足を洗うだけではありません。このように様々な点に注意しながら適切に行う必要があるのです。※フットケアの参考サイト:http://elderly-footcare.com